こんばんは、MAYです。
記事を更新していない日も
毎日たくさんの拍手&コメントを
くださってありがとうございますm(__)m
ステップやターンの記事をただいま推敲中です。
しばしお待ちを~
で。
今回は久しぶりに質問を募集してみたいと思います。
普段もコメント欄にて質問を受け付けているのですが
どうしても私が書いた内容、その時行われている試合
についての質問になりがちなのかなあと思います。
もし、『ずっとこれが疑問だったんです~』であるとか
『この選手のこれってどうなっているの?』とか
聞きたいことがあれば教えてください。
その質問について私が知っている知識すべてでお答えいたします。
(私で無理そうならいつもの
知り合いのコーチにもお願いしようと思っています。)
どうしてこういうことをやろうかと思ったかと言うと
今ってすごく情報が溢れていると思うんです。
その情報の中で、あのサイトでは○○っていってるのに
こっちのサイトでは××っていってるぞ
どっちが正しいの?と思うこともあるんじゃないかな、て。
私もたま~にほかの人のサイトを見ることがありますが
その中でも『これはあってそう』
『ん~、微妙、、』と思うものが正直あるんです。笑
大分前のことなので何のことについてだったか
もう覚えていないのですが^^;
とにかく、スケートって感覚的に
分かりづらいスポーツなので
このサイトで質問を集めてそれに答えることで
スケートのことをもっと知りたい!という方の
力になれればいいな、と。
ということで!
何か質問がありましたら
気軽にコメント欄に書き込んじゃってくださいね~
(もしコメント欄はちょっと。。
という方がいましたらTwitterとかでも大丈夫です。)
それでは!
こんにちは、質問させていただいでよろしいでしょうか。
4Sについでです。
村上大介選手の4Sは、いわゆる「椅子に腰かけたような」状態が一瞬あって、そのまま跳び上がり回転に入っているように見えます。
羽生結弦選手の4Sは、左足のひざを伸ばして氷上でぐるっと弧を描いてから跳んでいるように見えます。そのため、素人目にはサルコウなのかな?ちょっとよくわからない気がします。
羽生選手の他のジャンプには癖がなくとても美しいと思うのですが、サルコウはどうなんだろう?と思います。
ご意見をいただければ幸いです。
いつもありがとうございます!
と云うことで、早速質問させて下さい
今回の質問は、『スピンのレベル』についてです
観戦している際に何を見ていれば、『あ、今のはレベル4取れているな』とか判るようになるのでしょうか?
回転数やスピード等々、対象になるものは判るのですが、具体的にどうなればレベルが取れるのか、がいまいちはっきりしません
よろしくお願いします
前記事とどちらにコメントすべきかちょっと悩んだのですが、質問募集ということなので、こちらの方でお願いします。
無良君のフリーの3連コンボ。多分もともとの予定構成が3S-1Lo-2Sだと思うんですが(4Tと3Aを2回入れているので)、2T2Loや2Lo2Loの3連に比べて点数的に旨味があるわけでもないのに何故こういう変わったコンボなのかな?と気になっています。コンボの2Loが苦手なのでしょうか?
町田君の3フリップ。ここまで3戦全てエッジエラーを取られてしまってますよね。昨季は全然エラー付いてなかったと思うのですが、何か跳び方が変わったのでしょうか? それとも、跳び方自体は変わってないけれどジャッジの方がより厳格に見るようになったという事でしょうか?
…ジャパンオープンのパトリックの3Fにもエラーが付いていたような気がする(※うろ覚え)ので、どちらかといえば後者かな〜と予想していますが。。。
エッジ判定に関しては、MAYさんよりもきれじろうさん向けの質問かもしれませんね (^.^;;
よろしくお願いします。
てっとーさん
先日は脳震盪の件で詳細な解説有難うございます。
MAYさん、「今回、全部私が答えるわ!」と気負っておられますが「町田さんの件だけお願いね❤」のことなので、これについて返答させていただきます。
>何か跳び方が変わったのでしょうか? それとも、跳び方自体は変わってないけれどジャッジの方がより厳格に見るようになったという事でしょうか?
私も後者だと考えています。
正確なジャンプの跳び分けはソルトレーク五輪の頃から問題になっていましたが、新採点方式採用後、徐々に判定を厳しくし、今シーズンからエッジエラーはさらに厳格にとるようになりました。
で、今年は”e”に加えて”!”マークが新設、というか復活しました。
今年はスケアメ、先日のグランプリファイナルで町田さんはフリーでいずれも3Fに、この”!”が適用されてしまいましたが、これはざっくり言うとテクニカルパネルが
「うーん、”e”をつけるほどでもないけど、ちょっとイマイチな跳び分けだよなぁ。」
というときに適用します。
一方フランス杯では
3Fe<+1T
と、エッジエラーをつけられてます。
これ、私も今確認してみたんですけど、右トウを突く前に左足がルッツのような時計回りに近い感じの助走になってますし、これではとられてしまうかも。(かみさんは「フリップじゃないわよ。これ」と冷たく言い放ってました。ひでー妻。)
※以前、「フィギュアスケート美のテクニック」に記載されているエッジエラーの見方(右トウをついてから左足がどうなっているか)を元に見分け方をMAYさんに記事にしていただいたことがありますが、その後私もさらに調べてみたところ、助走段階からすでに判定材料にしているようです。
この件、現在MAYさんは「記事にするわよ!」と気合が入ってるそーです。
なお、最新のISUコミュニケーションにはGOE採点ガイドラインとして
・F/Lz での重度の踏み切りエッジ違反 (記号 “e”) -2 to -3
(最終的な GOE が必ずマイナスとなるエラー)
・F/Lz での不明確な踏み切りエッジ (記号 “ ! ”) -1 to -2
・F/Lz での不明確な踏み切りエッジ (記号無し) -1
(この2つは最終的な GOE の+-は制約されないエラー)
と記載されており、ジャッジパネルはテクニカルパネルが“e”か“ ! ”をつけたらそれに従いますが、独自に「これあやしいわ」と判断したら、テクニカルパネルの判断に関係なく-1を適用します。
てっとーさん
補足デス。
今季から”e”判定を受けると基礎点が7割になります。(前シーズンまでは基礎点での変更なし。GOEで引かれていただけ)
しかし、”!”だけなら基礎点が引かれることはありません。
●3F
・基礎点:5.3
・”e”判定:3.7(基礎点の70%)
・”e”+”<”(アンダーローテーション):2.7(基礎点の50%)
●3Lz
・基礎点:6.0
・”e”判定:4.2(基礎点の70%)
・”e”+”<”(アンダーローテーション):3.0(基礎点の50%)
これに加えてGOEで減点されるので、今季からエッジエラーはかなり痛いです。
選手が本気で改善に取り組むことを狙ってのルール変更でしょう。
きれじろうさん、ありがとうございます。
やはり、今季からエッジ判定が相当厳しく取られているという認識で良さそうですね。
昨季まではテクニカルパネルは”e”を付けるだけで、エラーの程度に関してはジャッジのGOE判定に一任という感じだったかと思うんですが、”!”復活に伴いテクニカル側が軽微なエラー(フラット気味とか)をかなり積極的に取るようになったと。
町田君の場合、TEBのみジャンプの助走段階からフリップのそれではないので、ここはe判定でやむなし、と。
離氷時のエッジの傾きだけでなく、というかそれ以上に審判は助走の軌道を見ているのではないか〜という指摘は、別サイトでGPFショートのリプニツカヤ選手のフリップエラー判定に際しても言われていました。
Number最新号を読んだのですが、日本スケ連の今夏の強化合宿でもエッジ判定に関してかなり危機感を持った指導が入ったようで…長年染み付いた跳び方を矯正するのは容易ではないでしょうが、町田君も無良君も(全日本は準備期間が短いから難しいとして)来年の試合でフリップの”!”を取ることが出来るのか、密かに注目しています。
女子ほど順位に影響はしなさそうな部分ではありますが、特に町田君の場合は後半の3連続ジャンプ(3F-2T-2Lo)予定の箇所なので、ここでエラーを取られてしまうと結構スコアに響きそうなんですよね。。。
いつも興味深く読ませて頂いています。
質問募集という事で、ぜひ聞いてみたいことがあり初書き込みいたします。
連続ジャンプのセカンドジャンプですが、浅田真央選手はトリプルループを入れていますが、他はあまりループを飛んでいませんよね。
浅田選手も回転不足とされ近年はトリプルと認定されていませんから、女子ではリスクがあるので挑戦しなくなってしまうのはわかりますが、男子でもセカンドにトリプルループを入れる人がいないのは何か理由があるのでしょうか?
男子では4回転トーループがトリプルになってしまった為にセカンドのトリプルトーループがザヤックルールに引っかかってしまうなんて事がありますよね。
その回避策としてセカンドはトリプルループにしとけばよいのに、と素人の私などは思ってしまいます。
いつも興味深く読ませていただいています。
質問お願いしますm(__)m
少し気になっている程度のことなんですが…
最近、ジュニアの子達が片手を挙げてジャンプをするのをよく見かけます。
あれは特別な技の名前は有るのでしょうか?
その他に羽生くんが両手を挙げてダブル、町田くんが腰に手を当ててトリプルを飛ぶのを見ます。GOE+評価狙い?なのですよね?きっと。。。
ただ、ジュニア(特にロシア)の子達はすべてのジャンプに片手を挙げて来る子もいるので、回転時に手がぶれて、ちょっと見栄え?的に、慣れないせいか、イラっとすることがあります。
GOEは見栄えよりも技の難しさを評価するものでしょうか?
毎回 興味深く 読ませて頂いてます
どうしても 気になっていることがあります 質問をさせて下さい
各選手の リンクカバー率について です
例えば 今季GPF 宇野昌磨選手FSのカバー率は 高く感じます
対して 羽生結弦選手FSのカバー率は 低く感じます
このような場合 得点にどのように反映されているのでしょうか
または 反映されないものなのでしょうか
反映されているとしたら どの項目で 加点 減点 されているのでしょうか
羽生結弦選手のプロは 省エネプロ
などという言葉を使う方もいらっしゃいます
競技の得点差には ほぼ関係ないので
リンクカバー率を低く抑えているのかな と
モヤモヤしています(他の選手も 気になってます)
フィギュアスケートを 好きになればなる程 分からないことが増えてしまう採点方法
小さなことですが お答え頂けると嬉しいです
どうぞ よろしくお願いします
はじめまして。いつも興味深く拝見させていただいています。
スケーティングのうまさ、について質問させてください。
私は羽生選手のファンです。トロントに行って徐々にスケーティングがうまくなってきているなぁと思っていますが、特に今季ファイナルの滑りを見て、とてもスケーティングがキレイになったなぁという印象を受けました。
しかし、羽生選手はスケーティングが汚い、とずっと言い続ける人も見かけます。そもそもスケーティングが下手であればあんなにジャンプ前後の繋ぎも入れられないと想うのですが。
羽生選手、パトリック、高橋大輔さん、その他MAYさんがこの人!と思う方のスケーティングについて、いいところとどんなところに注目して見るとよりわかるか教えていただければと思います。
いつも拝見させていただいています。
難しく複雑なフィギュアスケートのルールについて、解りやすく解説いただき、有難うございます。
初歩的な質問で、恥ずかしいのですが、「つなぎ」が多いと加点をもらえると聞いたことがあります。
羽生選手の演技は、ジャンプに入る前などつなぎが多いと言われています。
「つなぎ」にも難度があるのでしょうか?
また、「つなぎ」にはどのような種類があるのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
いつも興味深く拝見させていただいています。
質問させていただこうか悩んでいる内に、時間が経ってしまいました。全日本を見てやっぱり気になったので、PCSについて質問させていただきます。テクニカル面や、スケーティング技術など、色々勉強しても、やはりどうしてもわからないのがPCSなので…。
まず質問したいのは、各5項目の、大体の点数はSS等で決まっているのか?という点です。というのも、SSが9点台なら、他の項目も(TRはちょっと低いですかね)9点台、一方、SSが7点台なら、他の項目も7点台という風に、SSはとても低いけれど、CHやINはとても高いというパターンや、その逆のようのパターンは見ないので不思議に思っています。全日本で、町田選手が素晴らしいパフォーマンスをしても、全体に8点台しか出ないのは、SSのせいなのでしょうか。
PCSは転倒すると下がるという説も、実際のところ本当なのでしょうか。ルールブックにそのようには記載されていないと思いますし、減点は減点としてされていますよね。全日本のSPとFPのPCSを比べると、羽生選手はつまづいたSPと転倒したFPでは、FPの方が高く、町田選手も完璧だったSPと転倒の多かったFPではFPの方が高く、小塚選手は転倒したSPと転倒のなかったFPではSPの方が高い、という感じで、転倒がPCSにどうように影響しているのかよくわからないのです。
そして、SSに非常に評判のある小塚選手のSSが、羽生選手のSSより低いのは、やはり羽生選手の方が良いSSだということなのでしょうか。
正直に言って、選手の方からみて、PCSとは信頼できるスコアなのでしょうか?PCSは格付け点だとか、PCSはTESとのバランスを取っている、またPCSは一度上がると下がらない、若手の選手がPCSを上げるには実績を積まないといけないなど、色々な噂があり、実際に競技をしている人たちの間では、どのような位置づけの得点なのかお聞きしてみたいのです。
面倒な質問だと思うのですが、答えられる範囲で良いので教えていただきたいです、よろしくお願いします。
先ほどのコメントで、小塚選手はSPの方が高い、と書いてしまったのですが、FPの方が高い、の間違いでした。申し訳ないです。
みるさん
はじめまして。
詳細はMAYさんにお任せするとして、少しだけ。
PCSは我々素人ファンにものすごく難しい領域です。
このSSは
・バランス: 上体・ブレードのバランスが取れているか(正確性)
・流れ: 安定したスピードで流れのある軽やかな滑りか(流れ)
・安定性: 安定感のある滑りか(正確性)
・スピード: 加速・維持・緩急のある滑りか(流れ)
・方向性: フォア、バック、右回り、左回りとも滑っているか(多様性)
ですが、私が勉強のために読ませていただいている、ある審判さんのツイートで浅田さんのソチ五輪フリーのスケーティングスキルについてこのように判断しておられます。
(当日、ジャッジしていた方ではありません)
・基本のスケートは良く伸びてていい
・しかし、ジャンプ前にトップスピードで入らないという点で、9点ジャストにした。
恐らく「上記要素はとても高いレベルにある、しかしジャンプ前にトップスピードに入ってないなあ・・・9点ジャストにしよう」ということだろうと思います。
つまり、上記要素を基本として深いレベルまでジャッジパネルは見ているということなのでしょう。
なので我々はもう「見慣れてく」しかありません。(笑)
それと、SSと他の4つの要素の関係ですが、私の感覚では
・評価としては別物
・しかし、結局はスケーティングスキルが全ての基本なので、結果的に点数上は連動する
ということだと考えています。
私も勉強中なので、MAYさんの記事を楽しみにしてる一人です。
とはいえお忙しいので気長に待ちましょう!
ちなみに、その審判の方によると、やはり、テレビでは正確には分からないそうです。(笑)
続く
続き
また、元スケーターさんによると失敗が即連動するのではなく、あくまでSS評価に影響がある失敗であれば下がるし、そうでなければ下がらない、とのこと。
奥が深いっす。ここらへんの解説をMAYさんに期待!
それと、ジャッジパネルの場合、
・採点対象の全てのエレメンツのGOE判定
・PCS五項目全ての判定
という、私が「やれ」と言われたら5分で発狂するであろうことを何時間もぶっとおしで見なければならないという激務です。
実際今年の大会でPCS5項目を確か2つに分けて別の人が担当、というのを試験的に実施しているようです。
これは、やはり負荷が高すぎる、という現在の状況を反映しているのかもしれません。
また、一つの競技会ではジャッジパネル個人個人では一貫していても、SPとFPは別人が担当することになるので、多少のずれは発生するでしょう。
いくら試合後にジャッジミーティングを実施するとはいえ100%合わせるというのは難しいのではないでしょうか。
※読者の皆様に参考までに全日本の演技構成点。
●羽生さん
SP:45.60
FP:45.80
●町田さん
SP:42.00
FP:43.45
●小塚さん
SP:40.00
FP:44.50
※FPのPCSを規定である2倍にしてしまうと変動が過剰に見えてしまうので、素点で表記しました。
みるさん
もう少し追記でございます・・・。
>実際に競技をしている人たちの間では、どのような位置づけの得点なのかお聞きしてみたいのです
私のほうからはとりあえず以下のことだけを。
オーサーコーチの著作「チームブライアン」に以下のような記述があります。
「私はISUの考えを受け入れ、何を求めているかを正確にキャッチし、それを選手に与えるようにしています」
「変化を正確にキャッチするため、私はなるべく多くの人と話をします。試合に行ったら、ジャッジやテクニカルスペシャリスト、スケート連盟関係者(中略)と話し、変化に気づくように心がけます(中略)「何かあったら電話して、メールして、と言いまくるのです。新しい採点の傾向やルールの詳細を、常に聞き取ります」
「スコアシートはジャッジの診断書ですから私たちが直すべきポイントが列挙されています」
また、安藤さんは2011年の世選で優勝していますが、そのシーズン当初のショートプログラムは曲を変更していますよね。
それはジャッジに確認した結果だそうです。
それとこれはPCSではないですが、荒川さんはトリノ五輪シーズン、ジャッジに確認することによってスピンのレベルを上げてます。
要は、ジャッジは「聞けば答えてくれる」ので、結局はコーチや選手側のヒアリング能力、フィードバック能力に係るところが大きいように思います。
また、SPよりFPのほうが概して点数が高くなるのは、SPの結果を受けてプロトコルを元にコーチ、選手がフィードバックしてFPに生かすからです。
>PCSは格付け点
「格付け点」と主張しているかたがどのような立場、ポジションの方なのかを確認してみるといいかもしれません。
>PCSはTESとのバランスを取っている
ここはすでにご存じのこととは思いますが、そういった意味ではPCSの比重は
男子SP:1.0
男子FP:2.0
女子SP:0.8
女子FP:1.6
というようにバランスを取っていますよね。
でもこれは理由があって、TESとPCSの比重を同じにする必要はあるためです。
この係数がなければSPはFPに比べてエレメンツの数が半分しかないのでPCSの比重が異様に高まってしまうということになります。
>またPCSは一度上がると下がらない
>若手の選手がPCSを上げるには実績を積まないといけないなど
スケーティングスキルやそれをベースにした表現「技術」は一朝一夕にマスターできるものでは無いでしょうけれども、一度マスターしてしまえば、それほど下がるものでもないと思います。
ジャンプのような不確定要素は少ないですから。
しまった・・・誤解される書き方をしてしまった・・・。
>実際今年の大会でPCS5項目を確か2つに分けて別の人が担当、というのを試験的に実施しているようです。
全部の大会でやってるわけではなくて、シーズン当初に、試験的にちょっとだけやったらしいっす。
すみませんでした。
なんか説明がやたらズルズル状態になっちゃってるんですが(すんません)
>また、安藤さんは2011年の世選で優勝していますが、そのシーズン当初のショートプログラムは曲を変更していますよね。
>それはジャッジに確認した結果だそうです。
と書いたのに、その引用元を書いてませんでした。
『安藤美姫「もっと伝えたい。SP変更は前向きな挑戦」』という日本経済新聞のインタビュー記事です。
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO21081820U1A100C1000000/
「GPファイナルからSPの曲を映画「ミッション」のサウンドトラック(世界的なチェロ奏者、ヨーヨー・マさんの演奏)に変えましたが、これはプラスの意図があってのプログラム変更なので、不安はありませんでした。
最初のSPはステップが難しくて、一緒に練習している男子選手も『あれはスゴイ』って立ち止まって見てくれたほど。でも、体力的にきつくて、迫力がなくなってしまうことがありました。
ジャッジの方も、これまでの女子の演技にはない新しさを評価して下さる人がいた一方で、「評価が難しい」という意見もありました。
自分にとって新しいものに挑戦しつつ、もっと伝わるものを何かした方が点が伸びるだろうと思ったので、納得しての変更です。最初のSPも気に入っていましたが、ジャッジに評価されなくては試合で通用しません。」
以上ですが、選手とジャッジはこのように常にコミュニケーションを実施しているようです。
なので、
>実際に競技をしている人たちの間では、どのような位置づけの得点なのかお聞きしてみたいのです
という疑問点については、
・PCSはTESと同じ位置づけで、極めて重要なもの。
・PCSを否定的にとるか肯定的にとるかは、選手、コーチの「ジャッジとのコミュニケーション能力」「フィードバック能力」に依存する。
・・・と言えるのではないか、と私は考えています。
きれじろうさん
はじめまして。丁寧に解説していただき本当にありがとうございます。
PCSは本当に理解するのが難しいですね。私は普段は英語の掲示板を見ています。日本語のサイトに比べると、派閥争いというかなんというか、そういうものも控えめで、比較的落ち着いて意見を交換できるのですが、それでもPCSに関する議論は尽きません。
浅田選手のジャンプに入るスピード、というのは非常に納得できるポイントでした。小塚選手と羽生選手のSSについて比較した場合、恐らく羽生選手の強みはジャンプ前後の流れだろうと思っていたのです。そういった細かいポイントが、もっとファンにも簡単に知ることができればいいな、と思うのですが…やはりオーサーコーチが情報収集に手間をかけていることを考えれば、今のところファンがすぐにアクセスできるようなものは、あまりないということですよね。
私自身は羽生選手のファンで(どの選手も応援していますが!)、オーサーコーチの戦略を立てる手法は、すごいなあと感心させられます。一方で、ジャッジからの情報が重要な要素となるならば、いっそ、全ての選手がジャッジと話し合えるような公式のシステムがあり、ファンもまたそうした場を見ることができる仕組みがあればいいのにな、と思ってしまいます。
>それと、SSと他の4つの要素の関係ですが、私の感覚では
・評価としては別物
・しかし、結局はスケーティングスキルが全ての基本なので、結果的に点数上は連動する
>元スケーターさんによると失敗が即連動するのではなく、あくまでSS評価に影響がある失敗であれば下がるし、そうでなければ下がらない、とのこと。
奥が深いっす。ここらへんの解説をMAYさんに期待!
私もこのあたりをもっと知りたいです。フェルナンデス選手は、今季のショートで、信じられないくらいのTRをこなしていると思うのです。SSとほぼ同じ点数が出ているだけでもすごいのですが、それでもチャン選手のように9点台を超えることはないので、やはりTRをこなすためのSSなどが関係しているのかなと思っているのですが、どうなんでしょうか。また、PCSはTESとのバランスを取っている(男子フリーなど同じカテゴリーでですね)、という意見が出るのも、ここが不明瞭だからなのだと思います。CHやINはSSかTESのどちらかと関係していると思わざるをえない時があると思います。
新しいジャッジングシステムが導入されたのは、確かネイベルホルンでしたね。GOEとPCSを同じジャッジがすべて採点する場合、GOEの出来とPCSの出来はかなり連動するのではないかと思っていました。そのあたりも、新しいシステムになれば変化するのか気になっています。
(PCSとGOEの関連は、当然といえば当然とも思うのですが、今までそのことを書いている人は私は見たことがないように思います。PCSの高い選手は一様にGOEが高いように思いますし、逆に一見良いパフォーマンスに見えても、PCSが思ったより伸びない選手はGOEが低いと感じるのです。失敗してGOEの低いエレメンツがあるかどうか、というよりも、成功しているエレメンツの中で質の高いものを見せられているかどうか、という所だと思うのですが。このあたりもMAYさんはご存知でしょうか。)
選手にとってPCSの位置づけ、ということで私が言いたかったのは、PCSは大会ごとにどれくらいムラのある点数なのか、スケーター自身が必ず納得のできる点数が出るのか、というようなことでした。人間のジャッジですから、当然ムラはあると思いますし、オーサーコーチのように自ら聞きに行かないと分からない部分があると思います。どんなスポーツでも、今日の審判は厳しいな、とか、今のはちょっとおかしい判定だ、とか思うところはあると思います。その上で、なんというか、「どれくらい信頼しているか」というと語弊があると思いますが、具体的に言うならば、「今日のジャッジはちょっと違うな」と思うような試合がどのくらいの頻度であるのか、ということです。極端に言えば、「ジャッジが出すPCSは毎回かなり違うので、試合ごとに調整する必要がある」のか「おおむねジャッジのPCS評価は統一されているので、基本的にはいつも通りにやる」のか、というようなことがお聞きしたかったです。
きれじろうさん、本当にありがとうございました。
PCSへの理解がまた一つ深まりました。
MAYさんにかえって質問を増やしてしまっただけのような気がするのですが、お答えいただける範囲で大丈夫です。お仕事がんばってください。
>PCSの高い選手は一様にGOEが高いように思いますし、逆に一見良いパフォーマンスに見えても、PCSが思ったより伸びない選手はGOEが低いと感じるのです。
これに関して「チームブライアン」に興味深い記述があります。
「スケーティングの強化はジャンプの安定性に繋がります。
ユズルの4回転はチームブライアンに加わってから安定したのですが、その秘密はスケーティング技術なのです。
なぜスケーティング技術が上がるとジャンプを跳べるのか。
その要因は「バランス」です。
ブレードの話をしましょう。
ジャンプを跳ぶ前の助走を想像してください。
ブレードの上にしっかり体が載り、自分の重心のバランスが取れていれば、毎回同じタイミングと姿勢でジャンプ出来ます。
しかしバランスが不安定で上半身や下半身がグラグラしていると、毎回違うフォームで跳び上がるので、行き当たりばったりのジャンプになります。
これではいくら練習しても上達しません。
足元と上半身のバランスが、つねに全く同じでないと、ジャンプは習得出来ないのです。」
そして、その高いスケーティングスキルで高いスピードをジャンプに変換できる。
ジャンプのGOE加点項目を観ると、高いスケーティングスキル、高いスピードをジャンプに変換できる技術力があれば、高いGOEを貰える内容になってますよね。
パトリックチャン選手があっさり4回転を習得したのも、ヨナさんが3Lz+3Tで無類の安定感を持っていたのも、そして2人とも高いGOEを獲得していたのも、これが大きな要因だったんだとすごく納得しました。
※読者の皆様にジャンプのGOE加点項目を参考までに。
1) 予想外の / 独創的な / 難しい入り
2) 明確ではっきりとしたステップ/フリー・スケーティング動作から直ちにジャンプに入る
3) 空中での姿勢変形 / ディレイド回転のジャンプ
4) 高さおよび距離が十分
5) (四肢を)十分に伸ばした着氷姿勢 / 独創的な出方
6) 入りから出までの流れが十分(ジャンプ・コンビネーション/シークェンスを含む)
7) 開始から終了まで無駄な力が全く無い
8) 音楽構造に要素が合っている
それと、2008年のフレンズオンアイスで荒川静香さんが10分程度ぶっ続けで滑りながら殆ど息が上がっていなかったのも、スケーティングスキルがとても高く、それによって体力を消耗しないからでしょう。
となると、演技中の体力の低下を防ぐことができるので安定した演技も出来る。(ジャンプ以外のエレメンツも余裕を持って実施可能)
なので、スケーティングスキルはTESにもPCSにも直結する、基本中の基本であり、だから連動して当たり前、ということなのかもしれませんね。
・・・・うーん、みるさんと私のMAYさんに答えていただく内容を整理して絞り込んだほうがいいのかなぁ・・・私もイロイロ知りたいし。
MAYさんへ
みるさんと私の質問、纏めて見ました。
※みるさん、足りないところがあればおっしゃってください!
1スケーティングスキルに係るもの
(a)各5項目の、大体の点数はSS等で決まっているのか?
→SSと他の4つの要素の関係において、他の項目への影響度は
どのようなものなのか?
(b)GOEとPCSを同じジャッジがすべて採点する場合、GOEの出来と
PCSの出来はかなり連動するようだが、その理由は?
→2015年1月10日 1:18 AM のきれじろうの記述は事実か?
2、PCSは転倒すると下がるという説も、実際のところ本当か?
→元スケーターさんによると
失敗が即連動するのではなく、あくまでSS評価に影響がある失敗
であれば下がるし、そうでなければ下がらない
→どのような時に下がるのか、具体的なケースがあると嬉しいです
3、PCSは大会ごとにどれくらいムラのある点数なのか、スケーター自身
が必ず納得のできる点数が出るのか?
→「今日のジャッジはちょっと違うな」と思うような試合が
どのくらいの頻度であるのか
極端に言えば、
A「ジャッジが出すPCSは毎回かなり違うので、試合ごとに
調整する必要がある」
あるいは
B「おおむねジャッジのPCS評価は統一されているので、基本的にはいつも通りに
やる」
のか、どちらなのか
→きれじろう説は
・実際に調べて見るとそんなに変わらない
・そもそも違う大会を比較する意味が無いという意識は
選手、コーチはもってると思われる事
・長い目でPCS変動をみると、スキルアップに応じてPCSは
上昇している
・ジャッジと常にコミュニケーションを取っている
なのでBです。
しかしこれは私が知りうる情報を元に総合的に判断しただけで
ぜひMAYさんのご見解が欲しい!
・・・ちなみにPCSをファンに納得させる簡潔で平易な説明が出来る方がいらっしゃれば、もはやそれは殿堂入りレベルだと私は思ってます。なので、お仕事に影響の無い範囲でまったりとじっくり纏めていただければ嬉しいです。
・長い目でPCS変動をみると、スキルアップに応じてPCSは上昇している」に関する参考情報
(ちょっと長いです)
2007-2008シーズン以降のヨナさん、浅田さん、コストナー選手の世界選手権におけるPCSの変遷
なお、FSのカッコ内の数値はフリーのプロトコル上に表記されている数値です。
フリーはショートプログラムから2倍されるため、変動が過剰にみえるため
ショートと同じ比率の点数(フリーのプロトコル上の点数)
としています。
●2007 世界選手権
SP
ヨナ:30.46
真央:30.12
コストナー:28.77
FS
ヨナ:30.82 (61.64)
真央:31.75 (63.49)
コストナー:28.64 (57.27)
●2008 世界選手権
SP
ヨナ:28.14
真央:28.88
コストナー:27.94
FS
ヨナ:29.28 (58.56)
真央:30.29 (60.57)
コストナー:29.26 (58.52)
●2009 世界選手権
SP
ヨナ:32.72
真央:30.16
コストナー:29.68
FS
ヨナ:34.2 (68.40)
真央:31.44 (62.88)
コストナー:29.24 (58.48)
●2010 世界選手権
SP
ヨナ:30.28
真央:30.96
コストナー:29.00
FS
ヨナ:32.52 (65.04)
真央:31.24 (62.48)
コストナー:30.12 (60.24)
●2011 世界選手権
SP
ヨナ:32.94
真央:30.74
コストナー:30.23
FS
ヨナ:33.44 (66.87)
真央:29.97 (59.94)
コストナー:32.32 (64.63)
●2012 世界選手権
SP
真央:29.60
コストナー:30.74
FS
真央:29.97 (59.94)
コストナー:32.86 (65.72)
●2013 世界選手権
SP
ヨナ:33.18
真央:32.40
コストナー:33.85
FS
ヨナ:36.81 (73.61)
真央:34.21 (68.41)
コストナー:35.35 (70.69)
●2014 世界選手権
SP
真央:35.85
コストナー:37.46
FS
真央:36.38 (72.76)
コストナー:36.89 (73.78)
結局、浅田さんも佐藤コーチの元で地道にスケーティングスキルを向上させ、コストナーさんもスピードを制御できるようになってから、ヨナさんと変わらない上昇率(30点前後→36点前後)になっているのが分かります。
きれじろうさん
質問をまとめてくださり、本当にありがとうございます。
きれじろうさんのまとめて下さった通りで、私は大丈夫です。
ついでに、昨シーズンのチャン選手と羽生選手のGOEとPCSを単純にまとめてみました。
上段:チャン選手 GOE / PCS
下段:羽生選手 GOE / PCS
です。
試合が違うので一概には比べられないのですが、昨シーズン羽生選手はかなりPCSがあがりましたが、PCS以上にGOEの飛躍がすごいですね。そしてソチは、やはりPCSが全体に上がっているような印象ですね…笑
SC
SP
6,67 / 44,93
1,27 / 40,71
FP
11,65 / 90,92
2,16 / 76,86
TEB
SP
9,64 / 46,18
8,96 / 42,65
FP
17,48 / 96,50
7,36 / 81,94
GPF
SP
3,98 / 44,68
10,66 / 45,32
FP
16,76 / 95,48
13,51 / 92,38
Oly
SP
7,64 / 47,18
10,88 / 46.61
FP
5,82 / 92,70
6,19 / 90,98
最新記事で、女子のジャンプが話題になっていましたが、トゥクタミシェワ選手、3Aの練習しているみたいですよ。http://instagram.com/p/xjFo45TQf8/?modal=true
今月中にミーシンコーチが、実践で使うか判断するとの噂です。楽しみですね。
みるさん
>昨シーズンのチャン選手と羽生選手のGOEとPCSを単純にまとめてみました。
うおおお!みるさんも私と同じスケオタの香りがするっ!
>PCS以上にGOEの飛躍がすごいですね。
オーサーコーチ恐るべし!羽生さんもすごいですけど。
>トゥクタミシェワ選手、3Aの練習しているみたいですよ。
へええ、興味深い。確かに楽しみ。気長に待ちましょう。
MAYさん
ということでPCSについての質問、まとまりましたー。
よろしくお願いします(もちろん、仕事に支障のない範囲で。)
やばい・・・みるさんと私の質問事項及び会話がややマニアック系ですけど、これを読まれてる読者の方々は「うーん、わかんないけど聞くの恥ずかしい・・・」なんて思わないで、MAYさんのご要望通り、どしどし質問をお寄せくださいまし。
ということで、ここでの私の会話は終了とします。