エッジエラーの定義と判定傾向について
こんにちは、MAYです。
この前回転不足の定義
についての記事を書きましたが
エッジエラーの定義についても
いつも画像を作っていただいている
きれじろうさんと
元スケーターのうるとらにゃんさんに
いろいろと教えていただいたので
ここにまとめて記載したいと思います。
きれじろうさん、うるとらにゃんさん
本当にありがとうございます!
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エッジエラーの定義と判定傾向(反時計回りに回転する選手の場合)
・ルッツ
右トウを突いた後、
左足は氷を離れる瞬間まで
「アウト」に乗っておくことが
最も重要なポイント。
右トウをついた直後に、
左エッジが「アウト→イン」になってしまうと
Wrong Edgeと判定される
・フリップ
踏み切る瞬間に
「イン→アウト」になってしまうと
Wrong Edgeと判定される
※左足が氷から離れる瞬間までで、
それ以後は判定とは関係無い。
※確実に逆のエッジとわかる場合に
エッジエラーをとられるケースが多い
※足首の曲がり具合は一切関係が無い。
あくまで氷面に対してインエッジか
アウトエッジかのみで判断される。
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●テクニカルパネル
踏み切り時にきれいで正しいエッジで
踏み切らなかった場合には、
テクニカル・パネルは
“e” (エッジ)マークを使って、
ジャッジに間違いを示す。
テクニカル・パネルは
スローモーション再生を見てもよい。
→現実にeマークをつけるときは、
わりと逆エッジとわかる傾向のときにつく。
●ジャッジパネル
その時、各々のジャッジは自分自身で、
間違いの重大度(大きな間違いか小さな間違いか)に基づき
それに相当する GOE の減点を決定する。
→例えば韓国選手権のヨナさんの3Fに対して
GOE+2をつけたジャッジが
「不明瞭なエッジ」で-1をつけた可能性はある
+3をつけたジャッジとの
見解の相違はそこかもしれない
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私としては、この文章でなるほど~
という感じなんですけれど
やはり実際の選手のジャンプ画像がないと
分かりにくいかと思います。
なので、『回転不足の定義』の次の記事で
実際に選手のジャンプの画像を確認したように
今回もエッジエラー判定を受けたジャンプを
確認していきたいと思います。
エッジエラー判定の記事は
こちら
⇒エッジエラー判定を検証しよう ~フリップ編~
読んでくださってありがとうございましたm(__)m
出来れば、今回、オリンピックに出場する選手の画像を使われないほうが良いと思います。
メイさんのブログを拝見しておりますが、メイさん自身は、中立の立場でいらっしゃるように感じてます。
回転不足の定義のエントリーは、キム・ヨナさんなどの画像を使われていましたが、いずれも回転が足りているという見解で書かれていらっしゃるので、問題ないとは思いますが。
ただ、私は、あのジャンプは、審判によっては、回転不足が、つくぐらいギリギリのジャンプだと思います。
かなさん、コメントありがとうございます。
すみません、今回もきれじろうさんに画像をつくっていただいたのですが
その選手たちはほとんどオリンピックに出場する選手たちです^^;
そうですか。。
私の見解としては、PCSやGOEはともかく
回転不足やエッジエラーのジャッジは正しいものであるというものです。
ただ、私はスケートファン全員の意見を統制したいというわけではないので
そういう意見も構いません。
(それに、回転不足についてはきれじろうさんの方が
私よりもよっぽど詳しいでしょうから。笑)
かなさん
はじめまして
>あのジャンプは、審判によっては、回転不足が、つくぐらいギリギリのジャンプだと思います。
ヨナ選手の韓国選手権のジャンプについては、フリーのセカンド3Tが、ぎりぎりに近いかな、というのが私の感覚です。
それ以外のジャンプについては、何の問題もなく認定されるレベルだと考えています。
とはいえ、あのフリーのセカンド3T程度(トウ着氷の段階で110度程度、全ブレード着氷時点で90度ぎりぎり)であれば、浅田さんの特にスケーティング見直しの効果が出る前の段階ですと、同じようなギリギリジャンプは結構ありましたが認定されていました。
ルールに従って記載すると
・テクニカルハンドブックに記載されている「1/4の基準」とは、「90度」ではなく「概ね90度あたり」が正しい
・認定されるジャンプの下限は、全ブレード着氷時において90度ぎりぎりで着氷するケース
・テクニカルパネルの見解が割れるのは、通常、全ブレード着氷時点で110度程度に着氷したとき
という感じでしょうか。
>出来れば、今回、オリンピックに出場する選手の画像を使われないほうが良いと思います。
無用な混乱を避ける意味では、おっしゃることはわかります。
ただ、ルールに精通していないファンは「キムヨナは優遇されている」という偏見を持ってみてしまう傾向が多く、オリンピックに関係の無い選手をサンプルとして使ったところで、誤解の払拭にはならないのではないかと私は考えています。
「羽生選手の史上初の300点越えの演技に思わず涙したNHK杯2015 」のエッジエラーの話の続きです。
ただし最終的なGOEは必ずマイナスにならなくてもよい、というのは、-1 to -3の後に-GOEと書いてないことから判断しました。GOE-3と書いてあるものは-3固定、-GOEとあるものは必ずマイナス、ないものは必ずマイナスでなくてもよい、だと判断したので。憶測で言ってしまいすみません。読んだ感じそれで合ってるのではないかと思いますが、確証はないです。
プロトコルと映像で比較すると、アイリーンさんの判断は正しいかもしれませんね。
しかし荒川さんの3Fはショートがジャッジパネル12人のうち-1が3人だけで、フリーに至っては2人だけ。
とはいえ、プラス項目のいずれかを該当してマイナスした結果が0かもしれないので何とも言えないところですが、この当時はエッジエラーによる点数上のマイナスはものすごく小さいですね。
かみさんも最近2007年当時の競技会を見て、「この頃っていい加減だったんだねぇ」とエッジエラーについては言ってました。
やはり点数によって差別化しないと選手は改善しないってことですね。
ちなみに、この「エッジエラーの定義と判定傾向」、元ネタが主にフィギュアスケート美のテクニックなので、今読み返すと結構恥ずかしい・・・。
んで、今頃言い訳すると、当時MAYさんとディスカッションしつつ調べたんですが、オリンピックまで2カ月たらずで、その前にせめてファンがネット上のインチキ解説に騙されないようにと急いで調べて見切り発車しちまったもんだから、出鱈目では無いけど不十分な内容になっちまいました。
選手にとっては点数と、あとは納得のいくノーミスの演技をすることが重要でしょうから、それはまあ仕方ないですよね。エッジエラー修正や跳び分けは相当大変みたいだし。
記事の内容、どのあたりが不十分なのでしょうか?補足いただけると嬉しいです。「左足が氷から離れる瞬間まで」がちょっと違う、というのは分かりますが。右足を突く位置などですか?
エッジエラーの検証をお願いしたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=29DYLEwzd48
グレイシー・ゴールド選手のエリック・ボンパール杯2015SP、2:11~の単独3Fです。
プロトコルhttp://www.isuresults.com/results/season1516/gpfra2015/gpfra2015_Ladies_SP_Scores.pdfを見ると、エラーもアテンションもついていませんでした。GOE0のジャッジは1人だけいますが。
さすがにルッツほど深いアウトではないもののターンしてからずっとアウトに乗っているし、右足を突く位置もルッツとさほど変わらなく見えますが、どうでしょう?
アイリーンさん、こんばんは
2015年のEBT(エリックボンパールトロフィー)SPのゴールド選手の3Fについては
「フランス杯2015 女子ショート」のエントリーのコメントを読んでみてくださいね。
http://フィギュアスケートの世界.net/%e6%9c%aa%e5%88%86%e9%a1%9e/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e6%9d%af2015%e3%80%80%e5%a5%b3%e5%ad%90%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%bc%e3%83%88%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/
ブログ主、MAYさんも降臨なさっているので納得まで行かなくとも、こんな見方があるんだ。と思えるかと思います
そもそも人間って先天的に足や脚の形がまっすぐではないんですよね
女子の筋力でフリップ・ルッツをトリプル以上で跳び分けるのは難しいと思われます。
男子でもですね、コフトゥン選手はフリップがゴリゴリのアウトエッジで「え?ルッツ3回目?」って思ったくらいでした。なので彼はフリップジャンプをプログラムに入れてません。
エッジエラーのルールの厳格化についてはですね。
新採点が始まってしばらくは新採点のエレメントのレベルに対応できるかだけで差ができてたと思うんですよ。
それがだんだんトップ選手の多くが対応してきて、なかなか差がつけられなくなってきた。
女子のプログラムのエレメントからスパイラルシークェンスが外れたのもそのためだと思います
なので後にきちんと跳び分けできる選手とできない選手にきっちりと差をつけようと現在のルールになったんだと思います
>記事の内容、どのあたりが不十分なのでしょうか?
えーとですね。
>トウを突いた後、左足は氷を離れる瞬間まで「アウト」に乗っておくことが最も重要なポイント。
>右トウをついた直後に、左エッジが「アウト→イン」になってしまうとWrong Edgeと判定される
これだと、ルッツ特有の時計回りの軌道中の動きが全然含まれていないんですよねー。
フリップも離氷直前しか見てない。(笑)
>グレイシー・ゴールド選手のエリック・ボンパール杯2015SP、2:11~の単独3Fです。
これ、ネットで話題になったヤツですよね。去年調べました。
↓こいつです。
・2015 TEB – Gracie Gold SP 3F【フィギュアスケートの世界】.jpg
右足トウをつく直前にアウトエッジになっちゃってます。
このジャンプについては、留意していただきたいことがあって、背後の広告と選手の位置関係、かつ映像で再度みていただければお分かりになると思いますが、ジャンプ前のターンから離氷の瞬間まで、ジャンプの進行方向が画面から見て左から右に移動してるんですよね。そのようなカメラと被写体の靴の位置関係のときにどう見えるか、という問題です。(当時ネットで問題視した人はこれを見事に無視して怒ってました)
上記連続写真のうち下2コマは確かにアウトエッジですが、それより上は私にはフラットとしか思えないのです。
なお、ジャッジパネルの判断は
2 0 1 1 2 1 1 1 1
となってますね。
可能性として
・離氷直前にアウトエッジになっているが、多くのジャッジパネルは「すでにスクラッチ姿勢への移行段階だし、いいか」と判断した
・この時の審判の組み合わせは全体的にエッジエラーに対して甘い
というところではないかと。
私個人としては「!」ならとってもいいかも、という感じかなぁ。
なお、この2015TEB SPでエッジエラー「e」を取られている人は居ません。唯一、Gabrielle daleman選手の3Fで「!」が取られているだけです。この人の映像を見ると、軌道の途中でややアウトエッジになった後、離氷着前にインエッジに戻ってそのままジャンプしています。こちらは判定用カメラから最も判断しやすい位置で、逆にグレイシーさんの該当ジャンプは判定用カメラから最も判断しにくい位置ですね。
Gabrielle dalemanの3Fに対してジャッジパネルは
0 -1 1 -1 -1 1 -1 -1 0
となってますね。
元々両者のジャンプの質がグレイシーさんのほうが良いと思われるので、双方の点数にどの程度良質とはいえないエッジの跳び分けが含まれているかは何とも言えないところですが。
何しろ一瞬の判断ですし、エッジエラー判定に競技会ごと、ロケーションごとに微妙なばらつきが出てしまうのは何とも致し方ないところです。結局は「誰もが認めらるジャンプを跳べば認められる。曖昧だから取られてしまう可能性が出てしまう」ということなのでしょう。
グレイシーさんのGOEについて、ルッツに対してフリップの点数が低い理由として
●F/Lz での不明確な踏み切りエッジ (記号無し) -1
をジャッジパネルが摘要している可能性はありますね。
フランス杯女子ショートの記事のコメント、読んでみて、非常に興味深かったです。
コメントを読んで思ったのですが、スケオタがエッジエラー判定で誤解しちゃうのって、「ルッツが得意な選手のルッツ」だけがルッツで、「フリップが得意な選手のフリップ」だけがフリップである、とつい思ってしまうからかもしれない,と思いました。
スケオタの方々って、ジャンプの見分けを覚える際、ルッツならルッツが得意な選手のものを、フリップならフリップが得意な選手のものを見て覚えると思うんです。ルッツが得意な選手のルッツの、体全体を反時計回りにひねってからの踏切、フリップが得意な選手のフリップの、左足のエッジが一旦アウトに入ってからがーっと時計回りの円を描くようにインに入っていく感じは、非常に感覚的で覚えやすいです。
ヨナはフリップを認定レベルのエッジで跳んでいますが、それでもやはり「フリップが得意な選手のフリップ」とは明らかに違い、エッジがインに傾く感じ(あくまで「感じ」)がありません。メドベデワのルッツも、フリップ特有の、踏切直前にエッジが左に流れていく感じがあるので、ぱっと見エッジエラーに見えます。感覚に頼っちゃだめですね(^-^;でもそういう人は多いんじゃないでしょうか。
ルッツが得意な選手のルッツ、フリップが得意な選手のフリップ以外は全部アテンションにしてしまえばいいのに、と思ったこともありますが、よく考えたらそれを両立できる選手はほとんど見たことがないです。コストナーとソツコワくらいでしょうか。トップ選手でさえそうなんですから、それはちょっと厳しすぎですよね。大体、お手本ジャンプ以外を減点するとして、LzFはともかく、サルコウなどはそもそも何をお手本と呼ぶべきかはっきりしませんし、発想自体が非現実的でしょう。
ただソツコワのコーチの生徒は多くがルッツらしいルッツとフリップらしいフリップを両立しているなど、LzFの跳び分けに関しても技術の進化の兆しが見え始めているので、もしかしたら将来的にはそのくらい厳しくなるのかもしれません。
フィギュアスケート美のテクニックの記述については、おそらくルールの定義というより、理想論を書いているんだと思います。本当は直前にエッジが変わるものも軽度のエッジエラーの範疇なのでは。直前にエッジが変わるよりは、変わらない方がよりよいのは明らかですし。でも上記の話と同じで、それでは厳しすぎる、非現実的だから取っていないんじゃないかなーと…あくまで推測です。
ゴールド選手のF、やはりもう他から指摘がありましたか。というかネットで話題になってたんですね。
なるほど、ターンしてすぐのところではフラットエッジになっているんですか…うーん気付かなかったです。重心は一見アウト側っぽいですがエッジは明らかにフラットですね。離氷の瞬間が真後ろなので分かりやすいカメラアングルだと思って油断していたら、実は意外と分かりにくいアングルだったという罠。
ただ、その時のテクニカルが甘かったのも間違いないとは思います。ゴールドの3FのGOEの0は記号無しの不明確なエッジを適用したんでしょうね。
デールマンのSPの動画を見ましたが、あまり分かりやすいアングルという感じではありませんでした。もしかして違う動画でしょうか。ただ、途中アウトになっているのは確かに分かります。
>フィギュアスケート美のテクニックの記述については、おそらくルールの定義というより、理想論を書いているんだと思います。
>それでは厳しすぎる、非現実的だから取っていないんじゃないかなーと…あくまで推測です。
私の師匠によると、エッジエラーも厳格にはとり過ぎないようにしているようです。ルールはトップ選手の為にあるのではなく、スケート競技を続けている全てのスケーターの為に存在していますからね。
それに判定用カメラが低い位置に一台だけ、あとは全て目視という条件で考えたら、現在の状況になるのは当然だろうと思います。
ファンはトップ選手だけを見て理想論で語るケースが多いですが、何事も物事を実現させるために必要なことは「理想を元に理想を目指す」のではなく「現実の積み重ねの元に理想を目指す」ことです。
>デールマンのSPの動画を見ましたが、あまり分かりやすいアングルという感じではありませんでした。もしかして違う動画でしょうか。ただ、途中アウトになっているのは確かに分かります。
同じ動画だと思います。違うカメラで撮影するのはオリンピックの時のNBCぐらいですから。
私がデールマンさんの映像を分かりやすい、ゴールドさんのが分かりにくいと判断したのは、審判の判定用カメラのことなんですわ。
両者とも同じテレビ用カメラからの撮影ですが、カメラから見てジャッジ席は右側にあります。
では、判定用カメラはどこにあるかというと、多くの競技会ではジャッジ席の右端にあるようで(私が見た東京選手権もそうです)、そうなるとグレイシー選手のジャンプは30メートル以上は離れていて、しかも真横(一番分かりにくい筈)、それに対してデールマンさんのアウトエッジになった瞬間は斜めからで、こちらは比較的判定用カメラの映像では分かりやすかったでしょう。
>重心は一見アウト側っぽいですがエッジは明らかにフラットですね。離氷の瞬間が真後ろなので分かりやすいカメラアングルだと思って油断していたら、実は意外と分かりにくいアングルだったという罠。
これが2次元映像から判断することの難しさなんですよね。
回転不足判定で私は「離氷点」「着氷点」「カメラアングル」を押さえなければ正確な判断は難しいと書きましたが、エッジエラー判定も同様に「動作開始点から離氷までの軌道」と「カメラアングル」を把握しないと正確な判断は難しいのです。
おまけとして、フランス杯女子ショートの記事のコメントでヨナさんのフリップについて「!」をとられまくっていた2008-2009シーズンと、その後の2014ソチ五輪での進化に言及しましたけど、その画像がこちら。
・キムヨナ2009 4大陸SP_3F+3Tの3F(!)【フィギュアスケートの世界】.jpg
・キムヨナ_2014ソチ五輪SP_単独3F【フィギュアスケートの世界】.jpg
2008-2009シーズンのヨナさん、3Fのエッジ判定は「e」が1回、「!」が5回、認定が4回です。
この当時の彼女は右足トウを突く直前の左足が、どうしてもインエッジ、あるいはインエッジ気味になっていました。
しかし、2014年のソチ五輪では完璧に修正してます。
判定用カメラの位置、初めて知りました(^-^;「多くの」ということは、全てではないということですか?
デールマンとゴールド、跳んでる位置は似ていますが、角度は違うので、それでデールマンの方が分かりやすいのですね。
まあたった1台のカメラと目視による判定ですから、誤差は起きて当然ですし、それを考えるとエッジエラーも回転不足も、むやみに厳しくすることができないのも分かります。確かにより正しいものがより高く評価されないのは不公平ではあるけれども、ほとんどの選手にとってこれ以上厳しい基準に適応するのは非現実的だし、ほぼ完全に正しい判断ができるような状況が整っていない以上、もし厳しくすれば、誤差が大きな減点につながってしまう可能性もある。書きながらこれ、ドーピング検査に似てるなと思いました。ドーピングの完全な根絶は非現実的だし、ドーピングしていなかった選手を冤罪で資格停止にするわけにはいかないから、ドーピングは疑わしきは罰せずの方針である、と最近聞いたので。ドーピングだけでなく、多くの「悪いものを罰する」ことに似ているかもしれません。
というか、よく考えたら審判だって私たちのように?2次元画像で判断してるんですよね。複数のカメラの映像がない限り、テレビの映像を観て判断するのと大きな違いはないのでは。
私たちが1つ1つのジャンプに時間をかけてやっていることをあんな短時間でやってると思うとガクブルです(もちろんいい意味で)。
ヨナの3F、確かに離氷前に左足エッジがくいっとチェンジエッジしてしまうのがなくなっていますね。バンクーバーのSPの3Fを真後ろから映した映像も見てみましたが(https://www.youtube.com/watch?v=ecKnyyuMsmw 今度こそ真後ろのはず!)、バンクーバーの時点でチェンジエッジがなくなり、フラットのまま離氷するようになっています。ソチではバンクーバーよりイン側への体全体の傾きが大きくなっているでしょうか。
エッジエラーの修正は難しいのに凄い修正力です。
>>判定用カメラの位置、初めて知りました(^-^;「多くの」ということは、全てではないということですか?
判定用カメラの位置は、過去に、あるルール説明サイトに参画していたときに参加者の皆さんから確認しました。
私がもし運用責任者だったら競技会ごとに設置位置を変えるのではなく一律にしますけどね。
但し、全ての競技会を参画者全員が生で見て確認している訳ではないでしょうから、全てかどうかは判断できません。
>よく考えたら審判だって私たちのように?2次元画像で判断してるんですよね。複数のカメラの映像がない限り、テレビの映像を観て判断するのと大きな違いはないのでは。
あのですねー、我々と審判が大きく違うのは審判の場合
・まず現場で「目視による三次元映像」で確認する
・怪しければ「映像による二次元映像」で確認する
というダブルチェックが出来る、ということなんですよね。
あくまでカメラ映像は唯のサポートツールなんですよ。彼らにとっては。目視で確認して、その時点で不明確であれば氷上のトレース跡と映像を併用して確認してんじゃないかなーと想像。
結局は主となるのは「目視」です。
そんでもって国際大会の審判はキャリア15年以上。
我々ネット住人とは次元が違う(笑)。
つまり、殆どは、目視だけで判断できてしまう、ということかなぁと。
んで、今まで色んな判定結果を散々検証(と、同時にこれは粗さがしとも言える)してきて「あれ?おかしくね?」と呼べるものを発見出来たのはたった2例だけ。
もう彼らを変態と呼んで差し支えないでしょう。
私がもし審判と同じ権限を与えられて「今から選手の判定をしろ。お前の判断で選手の結果が変わるんだぜ」と言われたら、間違いなく仮病つかって逃げます。ほんとに。
私のいつもの画像合成なんてやってたらとてもじゃないけど追い付かん。即刻クビですわ(笑)。
>私たちが1つ1つのジャンプに時間をかけてやっていることをあんな短時間でやってると思うとガクブルです
私もガクブルです。
>エッジエラーの修正は難しいのに凄い修正力です。
浅田さんもあと一歩!もう少しです。
・・・ちなみに今気がついたんですけど、私、前のコメントで
>2008-2009シーズンのヨナさん~この当時の彼女は右足トウを突く直前の左足が、どうしてもインエッジ、あるいはインエッジ気味になっていました。
なんて書いてるけど、アウトエッジの間違いじゃん・・・ああ、恥ずかしい・・・。
>ヨナの3F~バンクーバーのSPの3Fを真後ろから映した映像~、バンクーバーの時点でチェンジエッジがなくなり、フラットのまま離氷するようになっています。
作ってみました。
・KIM-YUNA_バンクーバー五輪SP_単独3F【フィギュアスケートの世界】.jpg
確かに2010年の時点ですでに離氷前のアウトエッジ癖は治ってますね。2016年時点のルールでも余程厳しいテクニカルパネルでなければ「!」も取られないような感じですね。最後のコマも映像角度からするとほぼフラットかな?但し、この時点では流石にもう審判は見ていないかもしれませんけど。
オーサーコーチの情報収集力とヨナさんのポテンシャルが組み合わさったことで可能になったってことでしょう。
>ソチではバンクーバーよりイン側への体全体の傾きが大きくなっているでしょうか。
そうですね。ソチの時点の彼女のフリップは完成の域に達していて、流石にエラーは取れないでしょうね。
>ドーピングは疑わしきは罰せずの方針である、と最近聞いたので。ドーピングだけでなく、多くの「悪いものを罰する」ことに似ているかもしれません。
あー、おっしゃる通りですね。その考え方は「スケーターズフェイバー」と呼ばれている奴です。師匠によると
・すべての疑わしい例では、テクニカルパネルは、スケーターの利益のために行動する必要がある
だそーです。
ロケーションから考えると、もしかしたらゴールドさんの3Fはそれが適用されたのかもなーとも私は思ったりしてます。
あ、そういえば目視がありましたねwすみません。
しかし、近くならともかく(でも一瞬となるとやっぱり無理か)、もし自分から遠いところでジャンプ跳ばれたりしたら絶対分かる気がしないです。テクニカルスペシャリストの方はきっとほとんど分かるんだろうなあ…
やってみたいと一縷の気持ちがありながらも冷静に考えるとやっぱりやりたいとは思えません。というかやりたくたって無理でしょう。
スケーターズフェイバーは適用する人としない人がいるのですかね?「スケーターの利益のために」って割と微妙なところですし。まあそこは個人差でしょうね。
アイリーンさん
以下は別記事でも書いた、私の尊敬する現役審判さんのツイートです。
「ジャッジは決してあの場を自らの「晴れ舞台」「俺様ジャッジ」などと考えてはいない。また自分がこれまでやってきたルールに関する勉強の結果を”ご披露”する場でもない。言えるのはただ1つだけ、「全ての選手を同じ基準で、ニュートラルにルールに則り正しくジャッジ(判定)する」
「特に出来の良くなかった選手に対してやったままの採点はするが、採点側の辛さを感じることはある。そこは割り切るほかはないし、そうでなければむしろ全ての選手に対して失礼になる」
この通りに審判のみなさんはやってるとしか思えないですし、だとするとスケーターズフェイバーの出番は
・微妙で
・しかもそれが判定用カメラでも判断がつかないとき
「だけ」だと私は考えています。
一方で
・微妙だけれども
・判定用カメラでは分かる
というときはやはり淡々と判断するんではないかなぁと。
あとは、おっしゃる通り審判ごとの個人差はあるだろうなー、と思ったり。
・・・以上、全部想像でした。
返信遅くなってしまいすみません。
スケーターズフェイバーは、たまに見るかなり厳しいスペシャリストは適用してないのかもしれないですね。
エッジエラー、どこからどこまでを見て判定するのか?についてです。
ロステレコム杯2015FSのソトニコワ https://www.youtube.com/watch?v=wr72lqK72C4 3Lz+3Tでエッジエラーを取られていて、確かに離氷前にエッジがインになってしまっているんですけど、軌道はメドベデワと同じでルッツらしい時計回りではないか?と思います。左足を突く前くらいで判断、ならば納得できるのですが…
メドベデワよりインになるタイミングが早かったり、インが深かったりするからエッジエラーを取られたのでしょうか?角度が違うのでその辺の比較は難しいですけど。
それと、ついでと言っては何ですが、ソトニコワのその動画の2A+3Tもお願いします。
ダウングレードを取られていますが、ブレード着氷で150度くらいなので、ダウングレードではないのでは?と思いました。どうでしょうか。
どうもー。今週は仕事がクソ忙しくて返信が遅くなりました。すんません。
まずソトニコワさんの3Lz+3Tのエッジエラーをとられた3Lzから↓
・2015 COR FS ソトニコワさん3Lz+3Tの3Lz(e)【フィギュアスケートの世界】.jpg
これ、最近の浅田さんがエラーをとられるケースと似たような感じのパターンかなぁというふうに私は思ってます。
おっしゃるとおりで軌道は美しいルッツなんですが、途中からかなりリアルインエッジになっちゃってますねぇ。
つまりこのときの審判は甘くないフツーの審判で、しかもこのジャンプ、ジャッジ席から一番判断しやすいとしか思えない位置でのインエッジですね。
で、私の印象では、フリップよりルッツのほうが厳くとられる傾向があるかなぁ、という気がしてます。所詮は印象ですけど。(さらにサンプリングの必要アリ)
やはりエッジエラーについては競技会ごとにビミョーにどこまで取るかは差があるんじゃないかなぁと。
ソトニコワさんの2A+3Tの3Tについてはこちら↓
・2015 COR FS ソトニコワさん2A+3Tの3T(DG)【フィギュアスケートの世界】.jpg
演技中の通常再生速度映像は、よりによってムチャクチャ判断しづらい角度なので、演技後のスロー再生映像を合成しました。といっても、アップから一気に思いっきり引いてるので、合成したら離氷時は足だけの心霊写真みたいになってますけど。
結論から言うと、「うーん、ダウングレード取られても仕方ないんじゃね?」って感じですかね。
ちなみにいつも気になるんですけど、この人、離氷時はギリギリですねぇ。
んで、そういえば参照元のきれじろう画像書庫のURL、この記事では記載しとらんので、読者さんの中には画像みれない人もいらっしゃるかもしれんので一応URLを。
http://ux.getuploader.com/kirejirou/
あー、すみません。ブレード全体の着氷時、アップロードし忘れた・・・。
これです。
・2015 COR FS ソトニコワさん2A+3Tの3T(DG)ブレード全体着氷【フィギュアスケートの世界】.jpg
なお、私のダウングレードのサンプリングはURに比べてまだ少ないです。なので上記コメント「うーん、ダウングレード取られても仕方ないんじゃね?」は「それなりの見解」として捉えていただければ幸いです。
読者の皆様に参考までに。
広域撮影による画面のゆがみを利用したトリミング詐欺の実例です。
・【エッジエラー】ファンの勘違い(トリミング詐欺)_韓国選手権キムヨナ_3F.jpg
これは、2014年韓国選手権におけるキムヨナ選手の3Fを「露骨なインエッジなのに見逃されてる!これがその証拠だ!」ということで、ツイッターで拡散された画像です。
今後もこういった騙しのテクニックを使う人は出てくるでしょう。(「騙した」というより、作成者本人が画面のゆがみを本当に理解していなかった可能性もあります。)
ソトニコワの3Lz、メドベデワなどと比べるとジャッジからかなり見えやすそうですね。判定用カメラからも見えやすいのでは。というかこれだとそもそも判定用カメラ見る必要ないか(^-^;
ロステレコムで地元なので、むしろ甘いジャッジングになってるのではと最初思っていたのですが、よく考えたらテクニカルスペシャリストはそれとは無関係でした。…ですよね?ごめんなさい、その辺よく分かっていなくて。
ダウングレードの判定はたまに、全く着氷体勢に入れてない着氷だと180度不足じゃなくても取ってるのかな?と思う時があります。ただそういう風に感じたのがいつだったか忘れてしまったのでw、これからまた探してみますね。
画面のゆがみについては、私は全く知りませんでした。推測ですが、作成者の方もおそらく分かっていないのではないかと思います。私もあの画像を見たら(陰謀論サイトなどではなく、自分で動画を見て)普通に「え、これエラーじゃん!」と勘違いしそうです。
>ロステレコムで地元なので、むしろ甘いジャッジングになってるのではと最初思っていたのですが、よく考えたらテクニカルスペシャリストはそれとは無関係でした。
これってよく出てくる話ですよね。
この説には留意点があって
1)地元上げを主張する方がそもそもどの程度ルールを理解しているのか
2)地元選手への観客の歓声が審判に与える影響はあるのか、あるいは無いのか
1)はネットでは以前は結構見かけたような気がしますが、大概はルールなんて分かってなかったですし、そもそもネットは「確証バイアス選手権」といってもいいほど思いこみに溢れています。
2)についてもときどき見かけますが、統計も何も存在していないですし、確実なことは私は分かりません。
>画面のゆがみについては、私は全く知りませんでした。推測ですが、作成者の方もおそらく分かっていないのではないかと思います。
多分そうなんでしょうね。2次元映像は勘違いしてしまうトラップがいくらでもありますから。
>(陰謀論サイトなどではなく、自分で動画を見て)
結論を出すにあたって情報は多いほど確度が上がりますが、陰謀論サイトは「どのような情報を元に結論を出したのか」を探りながら見ると結構興味深いですよ。「えー、なんでこんな程度の情報で結論だしちゃうんだろうなぁ」というサンプルの宝庫だったりします。情報の質を見極める、という意味では面白いです。
あれ、2回コメント送信したのですがなぜか反映されなかったです。もし2回送ってしまっていたらすみません。それともやはり送信されていないでしょうか?
私も文章の中途が抜けてアップされたりとか、時折奇怪な事象がおこるんですよねー。
原因は何とも・・・。
ちなみに以前文章中抜け現象が続いて、「なんでぇ、ちくしょーめ」ということで何度も送ったら、ブログ上のプログラムからアラシと判断されたらしく、コメント不能になってMAYさんに解除依頼していただいたことがあります。
あ、あと、また間違えたっす。
・【エッジエラー】ファンの勘違い(トリミング詐欺)_韓国選手権キムヨナ_3F(誤字修正).jpg
これ、またもやアウトエッジなのにインエッジって間違って書いてた(笑)
アイリーンさんなら「また間違えてるぜ」で終わる話ですが、初心者の方だと確実に混乱させちまうので修正したものを再アップしました。
アイリーンさん
そーいえば、文中にURLをそのまんま書くと、時々拒否られることあり。(「管理者の承認待ち」状態になっちゃう)
その場合、頭のhを抜くとコメントが反映されまっせ。
なるほど、了解しました!
今まで散々思い込みはよくないよくないと思ったり書いたりしてきましたが、それでも思い込んでしまうという…なぜか今まで、地元選手は高い点が出て普通みたいに思ってました。なぜでしょう(^-^;やっぱり考えるのをやめちゃだめですね。
いっそ統計を取りたいですが、冷静に考えたら何をどう統計すればいいんでしょう。例えばUR判定だと、ギリギリだが認定・セーフに近いがUR…などの数を統計してみる、とか?でもUR判定だけならともかく、全部のことについて統計を取る気力は絶対ありませんw
エッジエラー検証お願いします。この前のジュニアグランプリシリーズ日本大会です。
ソフィア・サモドゥロワSP ttps://www.youtube.com/watch?v=Qt_6tACOmcI 3Lz+3Tエッジエラー
FS ttps://www.youtube.com/watch?v=GRsDcB140YE 3Lz+3T,3Lzともにノーマーク(3Lzは回転不足気味だがUR判定ではない)
アリサ・フェディチキナSP ttps://www.youtube.com/watch?v=8fBc6WgRGyQ 3Lz+3Tノーマーク(+3Tは回転不足気味だがUR判定ではない)
FS ttps://www.youtube.com/watch?v=tKusVW2sdw4 1Lz、3Lz+1Lo+3Sともにノーマーク(3Lzと+3Sは回転不足気味だがUR判定ではない)
坂本香織FS ttps://www.youtube.com/watch?v=YMfF9ZgjgKI 3Lzアテンション
一度にいくつも書いてしまって申し訳ないのですが、どうも判定の傾向がよく分からなかったので書かせていただきました。サモドゥロワとフェディチキナのLzは全てアテンション(2人とも明確な時計回り軌道ではないが、インエッジというほどではなくイン気味のフラットエッジにとどまっている)で、坂本さんのLzは軌道がソトニコワにそっくりで、ジュニアであることを考えるとエッジエラーではないか?と思いました。
ついでに、上記したジャンプの回転不足についても見ていただけると嬉しいです。
>でもUR判定だけならともかく、全部のことについて統計を取る気力は絶対ありませんw
ご安心ください。私も有りません。ホントに。
んで、今日はフリーの分だけ。
まずはアリサ・フェディチキナさん。
・・・すんません。1Lzはエッジエラーか否かのデータとるの忘れた。回転は足りてます。当たり前だけど。
これ↓
●2016JGP日本_FS_Alisa FEDICHKINA_1Lz(180度のチート+250度の回転.jpg
3Lz+1Lo+3Sについて。
3Lzの回転が足りてるかどうか。これ↓
●2016JGP日本_FS_Alisa FEDICHKINA_3Lz+1Lo+3Sの3Lz(トウ着氷時).jpg
●2016JGP日本_FS_Alisa FEDICHKINA_3Lz+1Lo+3Sの3Lz(ブレード全体着氷時).jpg
FSは全体的にかなり甘い感じ。でも3Lz+1Lo+3Sの3Sはどーみても見落としのようーな気がする。
●2016JGP日本_FS_Alisa FEDICHKINA_3Lz+1Lo+3Sの3S(どーみても見落とし).jpg
で、3Lz+1Lo+3Sの3Lzの軌道がこちら↓
●2016JGP日本_FS_Alisa_FEDICHKINA 3Lz+1Lo+3S(3Lz).jpg
2015フランス杯のゴールドさんに近い感じかなぁ。審判からみたアングルもゴールドさんのときに近いので甘い時はこんなもんかも。数か月前某ブログにて、不正を信じている方がゴールドさんの例のフリップを「恣意的なものすら感じざるをえないレベル」と私に対して主張してましたが、単純にその方のサンプリングが甘いだけで、要は別にめずらしいケースでも無い、という話です。(笑)
次に坂本香織さんの3Lz。さすがにこれは「!」がついちゃってますね。普通なら「e」がついてもおかしくないかも。
●2016JGP FS Kaori SAKAMOTO 3Lz(!).jpg
さらにその次。ソフィア・サモドゥロワさんのFS。
●2016JGP日本_FS_Sofia SAMODUROVA_単独3Lz.jpg
全体的に甘いので、まあこれならいいかなぁ、というのが私の感想です。それと回転が足りてるか否かですが、それがこちら↓
●2016JGP日本_FS_Sofia SAMODUROVA_単独3Lz(いきなりブレード全体着氷).jpg
いきなりほぼブレード全体でドスン!て感じかな?足首痛めたりしなかったのかなぁ、とそっちが心配だったり。
でも、この時のジャンプはブレード角度より体の向きが先行してて、うーん・・・認定してあげてもいいかなぁと。
ということで、フリーは全体的に甘い、ということで共通してます。
ジュニアは厳しめの傾向にあるといっても、やはり競技会ごとに違いはあるので、それほど厳密に考えなくてもいいかなぁ、というのが私の考えです。
ショートはまた後日に作成してアップします。
明日は東京選手権を観戦しに行ってきまっす。
ちょっと説明が足りん。補足
>2015フランス杯のゴールドさんに近い感じかなぁ。
・ゴールドさんはフリップなのに右足をつく直前にアウトエッジ
・アリサ・フェディチキナさんはルッツなのに右足をつく直前にインエッジ
ということで似たようなケースって意味です。
続きっす。
ショートの2人の3Lzについて。
ソフィア・サモドゥロワさんのエッジエラーがついちゃった奴↓
●2016 JGP日本 SP Sofia SAMODUROVA 3Lz+3Tの3Lz(e).jpg
まず、ハッキリしてること。
審判から最も判断しやすい位置で跳んでます。如何にもエッジエラーだなぁという感じ。
一方のエッジエラーがつかなかったアリサ・フェディチキナさんの3Lz↓
●2016JGP日本 SP Alisa FEDICHKINA 3Lz+3Tの3Lz.jpg
はっきりしてることは判定用カメラから最も遠いであろう距離にしてテクニカルパネルから判断しにくい位置ですね。これ。
それと、これの離氷直前、実は限りなくフラットに近くないですか?アングル的に例のグレイシーさんの外側に倒れているように見えるケースの逆アングル版って感じしますけど。
つまりブレード位置より膝が前方(進行方向とは逆方向)に大きく倒れていて、かつフルブレード状態になっていないので、インエッジ側に倒れて「見える」、2次元映像上の錯覚、という意味ですけど。
一番最後のコマは確かにインエッジになってますが、右足がグニャリ状態で、この時点まで見るのかなぁ、というのが私の疑問。
ちなみに今日、東京選手権を観戦しにいったんですが、「よし、自分でテクニカルパネルと同じことをやってみよう!」と気合を入れて第一滑走者からじーっと観察してたんですけど、第一滑走者の途中でイヤになってサジ投げました。
離氷時DGなんてみてられん。フルブレードか否かもさっぱり分からず。
エッジエラーなんて横向きではさっぱりわからん。
今のルールって人間の能力以上のこと求めてねーか?と真剣に思いました。
つーかあいつら頭おかしい。何度も言うけど。
それと・・・すんません。今回のご依頼いただいた検証数、多すぎ(笑)
頭がパンクしてます。回転不足のほうはまた後日、ということで。
次回からのご依頼は1回に1つか2つがいいなぁ・・。
すいません。アリサ・フェディチキナさんの3Lz、フリーのも実は錯覚でフラットなんじゃねーか?って気がしてきた。ヒジョーにビミョーです。
アリサ・フェディチキナSPの3Lz+3Tの3Tです。
●2016JGP日本Alisa FEDICHKINA 3Lz+3Tの3T(トウ着氷時).JPG
●2016JGP日本Alisa FEDICHKINA 3Lz+3Tの3T(ブレード全体着氷).JPG
これなら普通に認定すべきかなぁ、と思うんですがいかがでしょう。
すいません・・・今回だけはこんなモンでいいすか?
そーいえば、回転不足のところで離氷時DGについて、もう一つの事例としてアイリーンさんにみつけていただいてましたねぇ。
一度にいくつも送ってしまいすみません…分かってはいたんですけど、同じ大会だしと思ってついやってしまいました。これから気を付けますm(_ _)m
サモドゥロワのSP3Lzだけがエラーを取られたのは、場所が悪かったのですかね…それと、フェディチキナの方がルッツ軌道はしっかりしていて、エッジもややフラットに近く見えます。サモドゥロワもほぼフラットですけどね。
多くは納得なのですが(甘め、という点で)、サモドゥロワのFS3Lzだけはちょっと納得いかなかったです。180度近く足りない状態で着氷していませんか…?DGに近いように見えます。確かURを取られていないジャンプなのですが…
たくさんの検証ありがとうございました。
どうもー。
>サモドゥロワのFS3Lzだけはちょっと納得いかなかったです。180度近く足りない状態で着氷していませんか…?DGに近いように見えます。
とりあえず着氷時の連続3コマをつなげたものをアップしてみますた。
・2016JGP日本_FS_Sofia SAMODUROVA_単独3Lz(いきなりブレード全体着氷).jpg
の前後のコマを上下にくっつけたものですけど。
で、これは確度をなるべく高めたいので演技後のスロー再生をキャプチャーしたものですけど、3コマ並べてみると1コマあたり40度以上は確実に回転しちゃっていてあんまりアテにならない(笑)
もしかして通常速度映像を遅くしただけなのかなぁ、と思ったり。
で、1コマ目は確実に着氷していません。
体の向きで言えば、DGにほぼイコールなのが1コマ目
3コマ目が概ね1/4の基準に近い位置かな。
2コマ目はほぼその間。
私の今まで検証した限りでは、審判はブレード確度はあんまり重要視していなくて、重要なのは体の向き。
んで、私最初にアップした真ん中のコマを(いきなりブレード全体着氷)なんてタイトルつけちゃいましたけど、足元の影をよーくみてみるとそうでないかもしれないんですよねー。
実際のところ、2コマ目がブレード全体が本当についてるか、ついていないかは明確な判断が難しいです。
ブレード全体の着氷時は2コマ目と3コマ目の間かもしれないですし、なんとも。
で、私の感想としては、今回のFSはものすごく甘い判定なので、これも他のと似たような甘い判定、というのが感想です。
フツーの大会であればURだと思われますけど。(笑)
>とりあえず着氷時の連続3コマをつなげたものをアップしてみますた。
新たにアップしたやつのタイトル書くの忘れた(笑)
・2016JGP日本_FS_Sofia SAMODUROVA_単独3Lz(連続3コマ).jpg
です。