フィギュアスケートの世界

PCSが分かればスケートはもっと面白くなる!PCSについて徹底解説

PCSが分かればスケートはもっと面白くなる!PCSについて徹底解説

こんばんは、MAYです。
 
今回は演技力(PCS)のお話をしたいと思います。
 
ゆづ プロトコル PCS
 
 
まず、PCSには5つ項目があります。
 
その5つとは
・スケート技術 Skating Skills
・要素のつなぎ Transitions
・演技力/実行・遂行力 Performance/Execution
・振付け・構成 Choreography Composition
・曲の解釈 Interpretation
 
です。
 
 
上の画像の
左側の赤の四角で囲んであるところですね。
 
 
そして、その点数がそれぞれ
右の四角で囲んであるところに
表示されています。

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以下でひとつずつ簡単に説明していきます^^
 
 
 

1.スケート技術 Skating Skills
・バランス
・リズミカルな膝の動き
・足運びの正確さ
・流れと無駄な力の無い楽な滑り
・深いエッジ
・ステップ、ターンの正確さ、確実さ
・力強さと加減速
・右回り、左回り、フォア、バックなどあらゆる方向へのスケーティング
・片足でのスケーティング
 
 
スケート技術といっても
上のようにいろいろあるのですが
 
『あ、この選手スケーティングがうまいな』と
私が思う選手、
一般的に多くの方が
そう評価する選手はこの点が高いですね。
 
 
一蹴りでよく伸びる、
ターンや滑りそのものに
無駄がないと一般的に思われる選手は
ジャッジもやはりそう評価するのですね^^
 
 
2.要素のつなぎ Transitions
・多様さ
・難しさ
・複雑さ
・質
 
 
重心の上下左右の移動を含む。
エレメンツとエレメンツ間のフットワーク動作
ジャンプやスピンの入りや出
 
 
つなぎはスケートをたくさん見ている人ほど
分かってくるものですね。
(難しさってスケートをやったことがない人に
伝わってこないのですね。。)
 
 
つなぎがよく分からないという人に
少し説明すると、
 
たとえばジャンプとジャンプの間が
スケーティングだけ、滑っているだけだったら
つまらないですよね。
(それこそ、すかすかのプログラムになります。笑)
 
 
トップレベルの選手たちのプログラムを見ると
ジャンプとジャンプの間に
難しいステップを踏んでいたり
 
ジャンプを降りた直後にすぐに振り付けをいれたりと
いろいろな方法で私たちを引き付ける工夫を
取り入れていることが分かります。
 
 
そして、一般的にPCSの5項目の中で
この点数が一番取りにくいと
思っていいのではないかと。
 
 
(私自身、結構プロトコルを見てきましたが
ほんとそういう選手が多いんです^^;)
 
 
3.演技力/実行・遂行力 Performance/Execution
・体の動き
・感情の表現
・知性の表出
・身のこなし
・スタイルと個性または人格
・動作の明確さ
・多様さ、メリハリ
・発したものが見る人にも伝わっていること
 
演技力は難しいですね^^;
 
 
体の動き、感情の表現、身のこなし
メリハリとかそういうのは
理解しやすいのですが・・・
(知性の表出ってなんじゃそりゃ。笑)
 
とりあえずジャッジが選手の演技は
自分や観客を引き込むものであったと評価すれば
この点は高くなるのですね。
 
 
4.振付け・構成 Choreography Composition
・アイディア、コンセプト、ビジョン、雰囲気
・エレメンツの配置が偏っていないか
・全動作が意図的に一貫しているか
・空間の利用
・表面の十分な利用
・動作が音楽に合っている
・独創性
 
ここら辺もなかなか難しいかもしれないですね。。
空間の利用は目線が観客やジャッジの方を向いているか
というのにもよるように思います。
 
 
(スケートを始めたばかりの子達を
見ると分かりやすいのですが
どうしても下を向いてしまったりし、
内向的に見えて、まるで彼らが
狭い場所で滑っているように見えるのです)
 
 
表面の利用はスケートリンク全面を
使えているかどうか、ですね。
 
上手な選手ほど
スケートリンク全面を使って演技をします。
 
(滑っていない場所がないくらいのプログラムは
やはり高い評価をうけます。
それをやるには高いスケーティング技術がいるのですが。笑)

5.曲の解釈 Interpretation
・音楽に合った無駄のない楽な動作
・音楽のスタイル、特徴、リズムの表現
・作曲者や演奏家による強弱やテンポなどの
芸術的手法をどれだけ反映しているか
 
 
ここら辺は大丈夫ですかね^^
 
ゆったーりしたきれいな音楽なのに
ヒップホップのようなテンポで踊っていたら
おかしいことこの上ないですよね。笑
 
 
一番下の『強弱やテンポをどれだけ反映しているか』ですが、
強弱やテンポがまったくない音楽もたまにありますよね。
(ずーっと同じリズムだったり緩急のない音楽のことです)
 
 
あれってやっぱり高い評価を受けるのは
難しいのかなって
個人的に思います。
 
 
どんなにすばらしいスケーターでも
やはりずっと同じリズムの
音楽で人を引き付けるのは難しくて
さらに緩急も無いとなると見てるほうも
気持ちが盛り上がらないですから。
 
 
ただ、シニアのスケーターの方たちは
たまにチャレンジしてきたりしますね。
 
 
 
演技力の5要素を長々と説明しましたが
評価は10段階です。
 
 
10 exceptional とても優れている
9 superior 優れている
8 very good とても良い
7 good 良い
6 above average 中の上
5 average 中くらい
4 fair,reasonable まずまず
3 basic 基本的
2 weak 弱い
1 poor 劣っている
1より下の点数 very poor とても劣っている
 
 

トリノオリンピックのときでは男子、女子ともに
8点台前半が出れば上出来!という感じでしたが
最近では男子で9点台前半を見かけますね。。
 
 
シニアの選手たちであれば
女子で7点台後半から8点台前半
男子で8点台前半から9点代前半を出せるかどうかが
トップや表彰台を狙えるかどうかの条件に
なってきているように思います。
 
そして、ジュニアの選手だと
6点台後半が多いですね。
 
その中でも優勝する選手はやはり
7点台前半を叩き出したりしていて
技術力ではなく演技力で
勝つ選手も出てきました。
 
 
こういうのを見ても思うのが
やっぱり『振付師って大事!』ということです。
 
 
選曲もだいたいが振付師が選手を見て決めますし
振り付けはもちろんのこと、
つなぎや音楽の表現なんて
もろ振付師が決めますからね。
 
 

オリンピックや世界選手権で優勝する選手が
どんなタイプの選手なのかをみると
もっとフィギュアスケートが面白くなりますよ^^

 
 
当然のごとく、
技術力も演技力も両方高いレベルのものを
持っている選手が断然有利なのでしょうが
その年の採点基準にもよりますからね。。
 
(回転不足の厳しさなどによって
コンビネーションジャンプを
難しいものにしたり逆にレベルを落としたりします。)
 
 
その年のシーズンが
どのようなジャッジ傾向にあるかが
分かるようになってきたら
だいぶツウな人だと思います^^笑
 
 
今回はここまでです。
読んでくださってありがとうございました。
 
 


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    2013年10月13日23:33

コメント

    • kazu
    • 2013.09.27 13:57

     とても分かりやすい説明ありがとうございます(^。^)/
     PCSとは一体、何だろう?と思っていたのですっきりしました。

    スコアがわかるようになると、ますますスケートが楽しくなりますね!

    MAYさんはスケート習っていてうらやましいです(^。^)私も実家へ帰った時に子供たちと大須のスケートリンクに行きました!こわごわ滑るのが精一杯でしたが楽しいですね!

    分かりやすい説明でいつも楽しく読ませてもらっています!
    これからも色々、教えてくださいね!  シーズンもワクワクですね!

      • MAY
      • 2013.10.03 18:42

      kazuさん、コメントありがとうございます^^
      そんなふうに言っていただけてうれしいです><

      技術点は最近テレビで取り上げられますが
      PCSってほとんど説明されませんもんね^^;
      私の説明がお役に立てているのであれば嬉しいです。

      大須のスケートリンクですか!
      最近改装されましたね~
      滑っていく感じが楽しいですよね^^

      はい、これからもよろしくお願いします。
      今シーズンはワクワクしますね~

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