エッジエラー判定を検証しよう ~ルッツ編~
こんにちは、MAYです。
今回の記事ではルッツのエッジエラーについて
画像で検証していきたいと思います。
こちらもこの記事のひとつ前の
エッジエラー検証 ~フリップ編~と同様に
きれじろうさんにつくっていただいた画像で
検証していきます。
エッジエラー判定の定義はこちら
まずは、正しいルッツジャンプとして
認定されたジャンプから
見ていきましょう。
3コマ目の左足がアウトエッジにのっていることが
確認できるのではないでしょうか。
エッジとは関係ない話なのですが、ゴールド選手は
ルッツを跳ぶときに左手が上がるんですよね。
(今シーズンはジャッジに指摘でもされたのか
あまりこの画像のようなシーンはみません。)
最初にゴールド選手の
ルッツを見たときはびっくりしたものです^^;笑
ここから、
ルッツジャンプでエッジエラー判定を受けた
選手たちの画像を見ていきます。
どの選手も、
エッジエラー検証 ~フリップ編~のときの
体の傾きのようになってしまっていることが
分かります。
この体の傾きのままエッジを
アウトに持っていくのは
相当難しいことです。
ここから余談です。
1回転ジャンプをルッツジャンプまで
跳んだことのある方なら
分かると思うのですが
フリップジャンプとルッツジャンプは
右足をつく場所が異なります。
(この写真のように回転が左回りの場合、右足
右回りの場合、左足)
フリップジャンプは
左足のインエッジにのって右足をつくため
左足から少し遠い場所に右足をつくことになります。
(あまりいい表現が思いつきませんでした。。
フリップジャンプだと認定されている選手たちが
右足どこらへんについているのか
確認してみてください。)
ルッツジャンプは
アウトエッジにのって右足をつくため
左足に近い場所に右足をつきます。
私がルッツを跳ぶときには、
進行方向の真後ろに
右足をつくイメージをもって跳んでいます。
ルッツでエラーを取られる選手
(つまりエッジがインに倒れてしまう選手)は
左足で滑っているときには
アウトエッジにのっているのに
跳び上がる直前にエッジが
インになってしまう選手が多いです。
こういう場合、
足をつく場所を少し考えさせることで
エッジエラーは直ることがあります。
ただし、
それは1回転・2回転の話なんですよね^^;
3回転ジャンプのエッジエラーを直すことは
やはり相当大変なようで・・・
(ずっとそのエッジで跳んできたのですから
体に染みついた癖が必ずあります。
それを直すというのは大変ですよね。)
それと、選手が所属しているクラブのジャンプコーチが
現役時代にルッツとフリップどちらが得意だったか
(正しいエッジで跳ぶことができていたか)にも
結構関係してきたりします。
ジャンプコーチが現役時代にフリップが得意で
ルッツをWrong edgeで跳んでいた、という場合は
なぜか、やはりそんな選手が育っていく、
ということです。
(しっかりルッツの踏み切りを教えているつもりでも
そうなってしまうのですね、不思議です^^;)
以上でルッツのエッジエラー検証はおしまいです。
もう一つ、
記事を更新してエッジエラー検証を
終わりにしたいと思います。
浅田真央さんのルッツは一見エラーのようにみえるけど、実は他のエラー持ちの選手と違い、離氷直前に正しいエッジで跳んでいる。
コロネさん
御無沙汰です。
エッジエラーは例えばルッツの場合、ざっくりとした書き方ですが
・右トウを突いた後、左足は氷を離れる瞬間まで「アウト」に乗っておくことが最も重要なポイント。
・右トウをついた直後に、左エッジが「アウト→イン」になってしまうとWrong Edgeと判定される。
であって、離氷の直前のみ取り上げても意味はないですよ。
なお、上記は新書館から出版されている「フィギュアスケート美のテクニック」に記載されています。
コロネさん
追記です。
コロネさんの「離氷直前」の定義が曖昧ですので明確にしていただけないでしょうか。
それと、もし「不当な判定」という趣旨でコメントされたのであれば、浅田さんのルッツで「エラーがついたが、本当は認められなければおかしい」とコロネさんが考えているものを2、3例、具体的に挙げてください。
当方で検証します。
よろしくお願いします。
きれじろうさんも書いてらっしゃってますが、離氷の瞬間を切り取ってどうこう言うのは意味がないようです。
自分も元スケーターさんの受け売りなんですけど
そもそもフィギュアスケートはフィギュア(図形)を正確に描くことが基本です。よって滑ったスケート跡(トレース)が重要になってきます。
テレビ画面ではわかりにくいですが、選手はほぼ曲線を描きながら滑っています。右足のアウトエッジに乗って前に滑ると右方向に時計回りの弧を描きますよね?これを踏まえた上で、ジャンプを考えてみましょう
(ジャンプの回転が反時計回りの場合で書きますね)
1.トウループ、ループ
右足アウトサイドエッジで後ろ向きに踏み切るので体も反時計回りの弧を描きながら踏み切ります(ジャンプの回転方向と同じ)
2.サルコウ、フリップ
左足インサイドエッジで後ろ向きに踏み切るので体も反時計回りの弧を描きながら踏み切ります(ジャンプの回転方向と同じ)
3.アクセル
左足アウトサイドエッジですが、前向きに踏み切るため、体は上述のジャンプと同じ反時計回りの状態で離氷します(ジャンプの回転方向と同じ)
4.ルッツ
左足アウトサイドエッジで後ろ向きに踏み切るので体は時計回りの状態で反時計回りのジャンプを跳びます
そうです、ルッツだけ跳ぶ前と跳んだ後の回転方向が違うんです
なので基礎点もアクセルを除く他の4種類に比べて高いんです。
浅田選手に限らず、エッジエラーを取られる選手は最初はアウトサイドに乗っていてチェンジエッジしちゃって、トレースが「裏返したS字」になっているように見えます。
今シーズンのルール改正でやたらと「ボーカル楽曲の解禁」が話題になってますが、点数としてはエッジエラーの厳格化のほうがプログラム構成に直結してて影響が大きいと思います
コロネさん
ロワゾーさんの説明されてるルッツ、フリップの流れを頭に入れていただいた上でお読みいただきたいのですが、エッジエラー判定では、結局
・「右トウを突いた後、左足が氷を離れる瞬間までの間」において左足がインエッジなのかアウトエッジなのか
を見ているわけで、ルッツでは離氷の直前「のみ」が仮にアウトエッジだったとしても、その前段階の
・「右トウを突いた後から離氷の直前までの間」
がインエッジであればやはりエッジエラーなのです。
勿論、
・エッジの角度をどの程度まで許容範囲とするか
・間違ったエッジに乗っている長さをどこまで許容するか
・右足トウをついてから左足が氷からはなれる瞬間まで等の『どこからどこまで』を見るか
はテクニカルパネルの組み合わせによって微妙に異なります。何しろ数値化できませんから。(なので、選任されたテクニカルパネル3名は事前練習の段階で意識合わせを実施する)
また、元スケーターさんに確認したんですが、事実上「離氷の瞬間」まで審判は見ておらず、理由はその段階において既に「空中姿勢への移行段階」に移っているからです。
ちなみにネットでは出鱈目エッジエラー解説花盛りですが、そういった珍説の中で私が一番爆笑したのは、ある有名陰謀論ブログにおいて
・キムヨナ選手のフリップのgif動画を載せて
・「どうです?これは不正ですよ。」と断定しておきながら
・なぜエッジエラーなのかを一切説明しない。(笑)
というやつでした。
逆にすがすがしささえ感じる開き直りっぷりです。
やべー。人気の記事にランクアップされてる。補足です。
2014.10.24 15:16の私のコメント、説明、足りないです。
ルッツ特有の時計回りの軌道中の動きが全然含まれていないし、
フリップも離氷直前しか見てない。
ということで、明らかに説明が足りません。
これの2つ前のエッジエラーのコメント欄も読んでください。そこのは正しい。